海外の入院体験談  in シドニー

2016.7.26 ライフスタイル
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yuki

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私は10年間という長いオーストラリアの生活の中で、精神科に3週間ほど入院しなければならなければいけない時がありました。それは、大学を卒業して、就職したての時期でした。大学では、とあるメルボルンの大学でデジタルアートを専攻していましたが、就職先は、思いっきり畑違いのIT企業。場所は、有名なシドニーのオペラハウスから、バスで約1時間以上はかかる森の中。英語と日本語を流暢に喋れても、超ハイレベルのITの専門用語を、英語でも日本語でも理解出来ずに、酷いパニック障害を起こし、入院となってしまいました。

恐怖の隔離病棟

帰国時にも精神科に入院しましたが、隔離病棟の中にいた時は、個室だったので、一人になりたいときは、自分の部屋に入っていれば良かったですし、決められた時間ではありますが、シャワーもちゃんと鍵があったので、安心してシャワーを浴びることが出来ました。

何故このことを言っているのかと申しますと、シドニーでは、そんな対応はなかったからです。

さすが海外。

日本では、なかなかお目にかかれないような薬物中毒者やアルコール中毒者がいました。

おそらく知的障害のある2メートルくらい身長のある男性にシャワーを浴びさせるだけで大騒ぎです。コワモテの男性看護師5人がかりの大騒動でした。

シャワーで大騒ぎ

男女混合病棟なのに、共同のシャワーは、患者は、自分で鍵をかけることは出来ません。(鍵は看護師が管理します)ただ怖かったというしかありません。

隔離病棟なのに、場合によっては相部屋(仕切りカーテン無し)もありました。ある夜、どんな疾患を持っている方かわかりませんが、相部屋の人が夜中にブツブツといいながら起きてきました。

次の瞬間、どこからかプラスチックのナイフを持って私に突き出して

I kill you (殺すぞ)!

I_KILL_YOU

 正直にいいますと、治療を受けに来たのか、神経をすり減らしに来たのか、わかりませんでした。

色んな人がいた一般病棟

約一週間の隔離病棟の後、一般病棟に移りました。そこでは、日本のように個室や仕切りカーテンのある相部屋だったので、大分安心することが出来ました。でも、ここは多民族の国オーストラリア。色んな人がいました。

英語が全く喋れない人や変な宗教を他の患者さんたちに言って回る人、それを止める人。麻薬かタバコか何かをやりとりする人。もう本当に訳のわからない環境でした。

言語に関しては、外国語を話せるドクターがいる病院だったので良いのですが、他のことに関しては、本当に患者さんのためになっているのか分からない場面も多々ありました。

私はタバコを吸わないので問題無かったのですが、入院患者が一般病棟でタバコを吸っているのを医師や看護師に見られたら、隔離病棟行きです。

お薬の量も、桁違いです。私は、一度に2錠か3錠ですが、中には、手に山盛りのお薬を飲まされている患者さんもいました。

くすり

文化や考え方の違いがあるので、何が間違っていて何が正しいのかは一概に言えませんが、日本とオーストラリアの2カ国での入院体験という珍しい経験が出来たと思いました。

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