こんにちは。さややです。
今回は、日本とアメリカの医療保険の違いをおさらいしたいと思います。
日本の医療保険とは
日本における医療保険とは、そもそもどういったものでしょうか。
医療保険には、保険者・被保険者・医療機関が関係しています。
被保険者が、私たち国民です。
医療機関から医療サービスを受けて医療費を支払います。
保険者が、被保険者(国民)の医療費の一部を負担してあげる存在です。
被保険者だったり被保険者の家族だったりが契約者となって、保険者と契約して
毎月の保険料を支払い、いざというときに(医療機関を利用するごとに)被保険者の医療費の一部を保険者に負担してもらうのです。
日本は国民皆保険と言われます。
国民皆保険 とは:
すべての国民をなんらかの医療保険に加入させる制度。医療保険の加入者が保険料を出し合い,病気やけがの場合に安心して医療が受けられるようにする相互扶助の精神に基づく。日本では 1961年に国民健康保険法(昭和33年法律192号)が改正され,国民皆保険体制が確立された。
出典:コトバンク
つまり、国民すべてが何らかの公的な医療保険に加入しているのです。
公的な医療保険は大きく二つに分けられます。
一つは会社員が加入する健康保険、公務員の共済保険、船員の船員保険のように、組織に雇用されている人を対象とする「被用者保険」であり
もう一つは、自営業者や被用者保険の退職者などを対象とした「国民健康保険」です。
保険者に違いはありますが
いずれも公的な医療保険です。
アメリカは日本のように「国民皆保険」という制度が存在しません。
アメリカの医療保険とは
アメリカは日本とは違って、「国民皆保険」とは言えない状況でした。
アメリカにも公的な医療保険は存在するものの、障害者や低所得者など、加入できる人が限られていたのです。
そしてもし医療保険サービスを受けたい人がいたとしたら、民間の会社と契約してサービスを受けることとなりますが、民間の医療保険の保険料は高く、加入できる人が限られていました。
しかし、保険に加入できないと、高額な医療費もすべて自己負担となってしまいます。
アメリカでは2010年3月に、オバマ大統領のもとで、法律の上では「国民皆保険」が実現しました。
(「オバマケア」と呼ばれています。)
しかしそれは、公的な医療保険への加入を義務付けるものとは違います。
オバマケアとは、2010年にオバマ大統領 が発効した、医療保険制度改革法(Patient Protection and Affordable Care Act)の俗 称で、その中心となる国民皆保険制度が、 2014年1月から始まりました。これは民間保 険会社が販売する健康保険プランの購入を、 全国民に義務付けるというものです。
出典: 札医通信
米国には、公的医療保険制度として、連邦政府と州政府が資金を拠出している低所得 者向けのメディケイド(Medicaid)、65歳以上の高齢者と一般障害者向けで連邦政府が運営するメディケア(Medicare)があります が、国民の多くは民間の医療保険に加入して います。しかし、医療費の高騰と保険料の高 額化によって、現在米国には、国民の6人に 1人に当たる4,800万人の無保険者がいて、 満足な医療を受けられない人も多くいます。 そして、個人で医療保険に加入する場合には、非常に高い保険料が課せられ、医療サー ビスにも制約がありましたし、慢性疾患など は保険加入を拒否されたり、失業によって無 保険状態になることもあり、高額な医療費負担は、破産の主な原因となるなど、問題は深刻化しています。
出典: 札医通信
こうして始まったオバマケアですが、順調にはいっていないようなのです。
根本的な問題が浮上してきた。オバマケアの影響で保険料が値上がりしているのだ。2010年の法案成立前から、オバマ氏は繰り返し「加入中の医療保険を継続することもできる」と断言してきた。しかし現在、多くの保険会社が、保険内容の見直しを理由に、加入者に対して値上げを伴う再契約を通知している。なかには、保険料が3倍になるケースもあるという。
保険料のまさかの値上げ!
しかも医療保険に加入しない人には罰則が科せられます。
医療保険をどうするかは、新しいアメリカ大統領選でも争点になっているのです。
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