「地方創生」×「医療・介護・福祉」~自律的で持続的な日本社会を作る医療・介護職の可能性

2017.2.9 在宅医療
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さやや

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地方創生という言葉を皆様はご存じのことと思います。

地方創生とは、日本の「人口急減」・「超高齢化」へ向けた国の一連の政策のことです。地方から自律的・持続的な日本を築き上げていくのです。

 

国内の各地域・地方が、それぞれの特徴を活かした自律的で持続的な社会をかたちづくること。魅力あふれる地方のあり方を築くこと。

出典:新語時事用語辞典

地方創生の理念は「まち・ひと・しごと創生」のキーワードによって具体化され、政府による「まち・ひと・しごと創生本部」の設置、および「まち・ひと・しごと創生法案」の検討などの形で取り組みが進められている。

出典:新語時事用語辞典

 

とあります。

 

「まち・ひと・しごと創生総合戦略」は2017年度から、5カ年計画の3年目に入るようです。

 

 

2016年8月の内閣改造で退任するまでの約2年、地方創生担当相を担当した石破茂氏は次のように語っています。

 

 

地方創生について「衰退する地方を活性化する地方振興策」という理解をしている方がおられるようですが、それは間違いです。

地方創生の狙いは、地方に雇用を生み、東京への一極集中を是正し、そして、最終的には日本の人口減少を食い止めることにあります。

出典:なぜ地方創生は難しいのか

 

日銀は2016年12月に開いた金融政策決定会合で、景気の総括判断を「緩やかな回復基調を続けている」として小幅に上方修正したようですが、世界の動向や先行きの不透明さなども考えると、景気を楽観視して大きく投資をしたり、人を雇ったりする力のある地方の企業は限られているのではないでしょうか。

 

 

環境が歩み寄る_2

 

地方を牽引していく医療・介護業界

景気に左右されず、常に人手不足で労働力への需要のある業界がもしあったとしたら、それは医療・介護・福祉の業界ではないかと思いました。

しかも、医療・介護の業界は2025年問題を控えていて、2025年には医療・介護が破綻すると言われています。

 

これからの日本社会を憂う医療職・介護職も多かったのではないでしょうか。

 

私はひとりの患者にすぎませんが、医療職・介護職の皆さんがリーダーシップを発揮して大活躍をすることで

地方に雇用を生んでくれることを願ってやみません。

 

※介護の業界で人を雇用するのは、安いお給料や3Kとも呼ばれる仕事内容の問題が横たわって、それはそれで容易ではないという話を以前書きました。

介護職のストレスランキング!1位はやっぱり○○だった・・・

 

しかし、労働力の需要は常にある訳です。

 

 

日本の医療・介護あるいは日本そのものが破綻しないように、地方の医療・介護・福祉の業界であっても政治的・経済的な知恵が求められているところと思います。

 

細川氏の記事(これからの医療・介護業界に向けて必要な「3つの質問」)にもあるように

10年後の地域医療は今いる方たちが作り上げていくんだと思われ

地域医療の将来を見据えるということは、行きつくところは地方創生でもあり

少し大げさな言い方かもしれないけれど、新しく持続的な日本社会を作っていくことだと思います。

 

○ このように、地域の資源の状況を踏まえた上で、生活上の安 全・安心・健康が確保され、住み慣れた地域で生活を続けるこ とができるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援が一体 的に提供される地域包括ケアシステムの構築を実現する必要が ある。その際、高齢者のみならず子育て世帯や障害者にとって も安全・安心・健康が確保されるような地域を構築することを 目指すべきである。これらのシステムを構築していく上では、 子育て支援と同様に、市民が主体的に参加する非営利法人や企 業等が協働することも重要である。

〇地域医療構想を含む医療計画や介護保険事業計画などの策定に 当たっては、計画を作成するための検討過程が重要であるとい う意識を持ち、地元大学の教授・学生や、地元の医療従事者、 地元の介護サービス利用者など、多様な主体の参画を経て、議 論を行っていく必要がある。

〇その際には、大学生だけでなく、地元の高校生なども参画させ ることを通して、進学・就職により地元を離れて東京に行くこ となく、地元で暮らしていくことの価値を見つめ直す契機にす ることも考えられる。

出典:厚生労働省まち・ひと・しごと創生 サポートプラン ~頑張る地方を応援します~

 

私は単なる医療-介護職だから、地方創生に興味はない!

などと言わず、日本を作るくらいのクリエイティブさをもって、これからの未来にわくわくしながら仕事に取り組んでいただけたらと思います。

私は、地域医療の未来を考えるとわくわくして、医療職・介護職の皆さんがうらやましいくらいです!

 

 

********

 

いかがでしたでしょうか。

 

地方創生とこれからの持続的な日本社会を考えることは、毎日の業務とはまた違ったクリエイティブなテーマだと思います。

わくわくするのは私だけでしょうか。

 

※何から始めたらいいかとか、具体的なことは私はさっぱりです!

 

私は先日、「正解か不正解かは最初から決まっていない」という言葉と出会いました。

もし医療・介護職が挑戦して「不正解」だったとしても、それは最初から決まっていたことではないし

それから先も「不正解」なのではなく

今後の働き次第で「正解」にもなるし、「正解」になるまで頑張ることが「未来をつくる」ということなのだと思いました。

 

医療・介護職の皆さんには、「未来をつくって欲しい」と願う次第です。

 

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