「農福連携」で東京五輪・パラリンピックへ!

2017.2.12 ライフスタイル
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「農福連携」で東京五輪・パラリンピックへ!

2016年12月、東京五輪・パラリンピックにおける食材要件案が発表されました。

この3月に正式に決定される見込みです。

 

2020年の東京五輪・パラリンピックの選手村などで使われる食材について、大会組織委員会の作業部会がまとめた基準案が3日、判明した。農産物は国産を優先的に選ぶよう求め、農業生産工程管理(GAP)の認証を要件とする。また有機農産物や、障害者が生産した農産物などを推奨する方針。日本の高品質な農産物をアピールする好機となりそうだ。

2106年12月3日の農業新聞から抜粋

五輪

 

東京五輪・パラリンピックにおける食材要件案

  • オーガニック(有機)食材
  • 農業と福祉が連携し、障害者が主体的になって栽培している食材
  • 国際認証を受けている食材

となります。オリンピック期間中に必要な食料は約15,000食だと言われています。これだけの必要食数をどれだけ日本の農産物で賄えるかが課題となっています。

国際認証にもG(グローバル)-GAP、JGAPがあるものの、認証を取得している農家は少ないのが現状。今後は国際認証取得に向けた農家が増えていくことが期待されています。

 

野菜

 

そして、農福連携食材が要件となることも大変期待されています。今後、高齢化や少子化が進む中、障害者が地域の中で活躍していく社会が求められています。活躍と言っても特別なことではなく、ヒトとして当たり前に生活し、健常者も障害者も子供も高齢者も、互いに支えあって生きていく地域社会が求められているのではないでしょうか。その架け橋となるのが「農福連携」。地域の農業の“困った”と福祉の“困った”を掛け合わせることで互いのwinwinを生み出すと期待されています。進む農業人口の減少、進む耕作放棄地の増加、障害者工賃の低さ、農福連携には関わる全てのヒトの幸せを生み出す力があります。

農林水産省の「農福連携推進フォーラム」の開催、厚生労働省・農林水産省主催の「農福連携マルシェ」、厚生労働省の「農福連携による障害者の就農促進事業」として1億1000万円を計上など、農福連携には国の支援も本格化しています。

 

障害者へ夢を与える

2020年の東京五輪・パラリンピックに農福連携食材が使われることは、多くの障害者に夢を与えることでしょう。選手の皆さんが100%、120%の力を発揮できるよう、愛情を込めた安心・安全な食材は農福連携だからこそ栽培することができるのかもしれません。無農薬・無化学肥料で栽培する「自然栽培」も農福連携として注目を集めています。

農業に取り組む全国の障害者・支援者が夢を持ち、それぞれの地域社会の中で必要な存在となり、2020年には世界の代表食材として多くのトップアスリートたちをもてなすこととなるでしょう。

 

国旗

 

農福連携
農業関連事業者福祉関連事業者連携して、障害者支援する取り組みのこと。
高齢化の進む農業分野においては障害者参入によって労働人口増加し、生産力の上昇が期待できる。また、福祉分野においては障害者の働く場所の選択肢増えるというメリットや、自然と接すことによる健康状態、精神状態への好影響期待できる。
農福連携は、農林水産省をはじめ地方公共団体などが中心となり推し進められている。

新語時事用語辞典 Weblio辞書より

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