改めて「地域包括ケア」を振り返る

2017.3.16 在宅医療, 在宅介護
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まちづくりの基盤となる「地域包括ケアシステム」

みなさんはこの地域包括ケアシステムについて説明できますか?

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 2025年における「3つの課題」

2025年の高齢社会を踏まえると、大きく以下の3つの課題が挙げられます。

 

①高齢者ケアのニーズの増大

②独居世帯の増加

③認知症者の増加

 

これらの課題を解決するためには、

医療・介護保険などの公的サービスのみならず、

住民同士の見守りによる生活支援や成年後見等の権利擁護、

住居の保障、低所得者への支援など様々な支援が切れ目なく提供される必要があります。

しかし現状、各々の提供システムの連携は不十分であり、

そこで、地域ごとの医療・介護・予防・生活支援・住まいの継続的で包括的なネットワーク、

すなわち地域包括ケアシステムの構築が求められています。

 地域包括ケア「5つの構成要素」

「介護」、「医療」、「予防」という専門的なサービスと、その前提としての「住まい」と「生活支援・福祉サービス」が相互に関係し、連携しながら在宅の生活を支えていきます。

【すまいとすまい方】

▶生活の基盤として必要な住まいが整備され、本人の希望と経済力にかなった住まい方が確保されていることが地域包括ケアシステムの前提。高齢者のプライバシーと尊厳が十分に守られた住環境が必要。

 

【生活支援・福祉サービス】

▶心身の能力の低下、経済的理由、家族関係の変化などでも尊厳ある生活が継続できるよう生活支援を行う。

▶生活支援には、食事の準備など、サービス化できる支援から、近隣住民の声かけや見守りなどのインフォーマルな支援まで幅広く、担い手も多様。生活困窮者などには、福祉サービスとしての提供も。

 

【介護・医療・予防】

▶個々人の抱える課題にあわせて「介護・リハビリテーション」「医療・看護」「保健・予防」が専門職によって提供される(有機的に連携し、一体的に提供)。ケアマネジメントに基づき、必要に応じて生活支援と一体的に提供。

 

【本人・家族の選択と心構え】

▶単身・高齢者のみ世帯が主流になる中で、在宅生活を選択することの意味を、本人家族が理解し、そのための心構えを持つことが重要。

 

地域包括ケア研究会:地域包括ケアシステム構築における今後の検討のための論点 より引用

地域住民主体が肝

これらを基に各地域の実情を加味して、各市町村が地域包括ケアシステムを構築していくことになります。

地域住民のための地域包括ケアシステムを作り上げるためには、いかに地域住民を主体に進めていけるかがポイントとなります。

これからは地域に関わる人のみならず、医療介護に携わる人は患者さんや利用者さんに「地域包括ケアシステムって何?」と質問されれば、説明できなければなりません。

まずは概念をきちんと理解しておきたいですね。

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