一昨日は、W市を事例を基に、介護保険卒業後の受け皿作りをご紹介しました。
介護予防において受け皿作りを行うことに加えて、自ら介護予防活動に取り組む高齢者へ
「介護支援ボランティアポイント」や「介護予防ポイント」
といったインセンティブを付加する仕組みを設けることで、更なる介護予防活動を推進させている地域があります。
今回はこの中で「介護予防ポイント事業」を展開しているO市の事業を紹介したいと思います。
「介護予防ポイント事業」を行う目的
O市が展開している「介護予防ポイント事業」は、自ら介護予防に積極的に取り組んでいることをポイント評価し、たまったポイント数(参加回数等)に応じて換金等ができるものであり、介護予防に着目したポイント制度です。
「介護予防ポイント事業」を行う目的としては、以下が挙げられています。
①介護保険卒業者が参加できる場所の確保を民間ベースで創設することや、介護保険の代替サービスを推進すること。
②地域のリーダーが行う地域活動等を支援することにより、活力ある高齢者の受け皿を整備し、健康づくりや介護予防に積極的に取り組む高齢者を増加させること。
これらの目的が達成されることで、介護予防に対する意欲を向上させて、健康寿命の延伸に繋げることや、要介護認定者となる人数の抑制及び介護給付費の抑制効果が期待されます。
地域経済活性化にもつながる!?
対象者は、65歳以上の第1号保険者で、介護保険卒業者および、O市が実施するサポーター養成講座の修了者(生活・介護サポーター、ストレッチ指導員等)となっています。
ポイントで交換できる内容としては、口座振り込みにより現金、または物品交換として商店街の商品券や地元サッカーチームのチケットや応援グッズ等があります。
現金や商品券に交換できることで、意欲向上のみではなく、買い物等への消費活動が行われることで、結果として活動量の向上を図れたり生きがい支援に繋がるといった良循環が生まれます。
また、地域資源が活用できるような交換品があるため、地域経済への活性化といった波及効果も期待できます。
おわりに
以上のように、地域の実情に合わせることは前提ですが、インセンティブ付加は、介護予防への意欲が向上する事で持続的また主体的な介護予防活動が行えることや、高齢者の担い手の増加や地域の活性化にも繋がります。
このため、ご自身の地域でも行政と連携できる機会があれば、事業を提案してみてはいかがでしょうか?
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