みなさんは『民生委員』という方々の存在をご存知ですか?
民生委員法に基づいて厚生労働大臣から委嘱された非常勤の地方公務員のことであり、社会福祉の増進のため、地域住民の立場から生活や福祉全般に関する相談・援助活動を行っています。
また、民生委員は児童福祉法によって『児童委員』も兼ねており、妊娠中の心配ごとや子育ての不安に関する様々な相談や支援も行っています。
その歴史は、大正6年、岡山県で創設された済世顧問制度、その翌年、大阪府で創設された方面委員制度まで遡り、今年、民生委員制度は創設100周年という大きな節目を迎えました。
民生委員・児童委員の主な役割を、以下に示します。
(写真はイメージです:photo by Fotolia)
知っておきたい民生委員「7つ」の役割
▷社会調査
担当区域内の住民の実態や福祉ニーズを日常的に把握
▷相談
地域住民が抱える課題について、相手の立場にたち、親身になって相談にのる
▷情報提供
社会福祉の制度やサービスについて、その内容や情報を住民に的確に提供
▷連絡通報
住民がそれぞれのニーズに応じた福祉サービスを得られるよう、関係行政機関、施設、団体等に連絡し、必要な対応を促すパイプの役割
▷調整
住民の福祉ニーズに対応し、適切なサービスの提供が得られるように支援
▷生活支援
住民が求める生活支援活動を自ら行ない、また支援体制構築
▷意見具申
活動を通じて得た問題点や改善策について取りまとめ、必要に応じて民生・児童委員協議会をとおして関係機関等に意見を提起
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いかに負担を減らすか
また、住民主体の通いの場や認知症カフェに関わっている民生委員の方もおられ、それにより閉じこもり傾向である虚弱高齢者・軽度認知症者の参加も促すことができ、地域住民とのつなぎ役として重要な役割を担って頂いています。
しかし、このように多くの役割を担っており、社会から期待されている一方で、負担の拡大も懸念されています。
少子高齢化、独居世帯の増加、8050問題、ダブルケア....。人々が直面する生活課題、福祉課題が多様化・深刻化しているからです。
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おわりに
誰もが安心して暮らせる地域づくりのために、様々な活動をしている「民生委員・児童委員」についてまずは知ることから始め、活動への理解を深めて、協力のかたちを模索していくことが大事になりますね。
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