自治体ごとに創意工夫が求められる移動支援「訪問型サービスD」

2017.12.6 CoMedi NEWS, 在宅介護
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「訪問型サービスD」はご存知ですか?

 

高齢化の進展に伴い、交通死亡事故に占める高齢運転者の割合は近年上昇しており、認知症対策を強化する改正道路交通法も施行されています。

 

そんな中で自治体ごとに創意工夫が求められている移動支援「訪問型サービスD」は重宝されるかもしれません。

(photo by Fotolia)

 

「移動支援」は見落とされがち

今後、さらなる高齢者の増加が見込まれるため、運転に不安を持つ高齢者が自家用車に依存しなくても生活できる環境の整備は、極めて重要な課題となっています。

 

また、歩行距離の制約などの高齢者の生活実態や、公共交通機関の現状を考えると、公共交通機関を補完するボランティア団体の活動や地域の助け合いの中で、

 

高齢者のための移動手段を確保していくことも、今後、重要性を増すと思われます。

 

一方、訪問介護における生活援助の内容は、老計10号で示されているとおり、主に調理、洗濯、買い物、掃除の4つであり、家事援助が大部分です。

 

しかし、「安否確認」「日常的な困りごと支援」「精神的支援」「孤立防止」など、一人暮らしの高齢者を中心に様々な支援を必要としており、

 

その一つとして移動支援が大きな課題になっています。

(photo by Fotolia)

訪問型サービスDの3種類

そこで、移動支援サービスに関しては、自治体ごとに創意工夫ができるよう新しい地域支援事業の「訪問型サービスD」として位置づけられました。

 

訪問型サービスD(移動支援サービス)は、訪問型サービスBの派生型のようなもので、訪問型サービスBに準ずるとされています。

 

訪問型サービスDの場合、道路運送法との関係や、要介護者が利用できるサービス(介護給付)との関係で、介護保険制度で出せる補助はどうしても限度があり、

 

できるだけ制約なく補助を出したいと考えた結果、下記の3種類になったそうです。

 

1つ目は、介護保険制度の通院等乗降介助の部分を要支援者でも利用できるようにしたものです(乗降の付添等の支援に補助を行うもの

 

2つ目は、通所型サービスBや一般介護予防事業の通いの場において、その送迎を別主体で実施する場合で、今までのデイサービスの送迎を切り分けたもの

 

3つ目は、通所型サービスBや一般介護予防事業(地域介護予防活動支援事業)の通いの場への送迎を、同一主体で実施するもので、この場合は、主な事業の一部(含まれる)として、補助することができます。

 


(photo by Fotolia)

おわりに

国や地方公共団体もバス、タクシーなどの公共交通機関の維持、活性化のために一定の支援を行っており、今後はそれらの制度を活用し地域に合った仕組みづくりが求められています。

そのために、まずは新しい地域支援事業に位置づけられているD型サービスについて理解を深める必要がありますね。

 

参考資料

「訪問型サービスD等にかる市町村意向調査および相談・開発支援事業 」報告書 総合事業で移動・外出支援を  2017(平成 29 )年3月NPO法人 全国移動サービスネットワーク

 

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