脳卒中後、多くの方が困難さを感じる生活動作は?

2016.2.8 在宅介護
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日常の生活行為で、一番大変な行為は何なのでしょうか?

食事、更衣、風呂、洗濯等、あると思います。

 

行程が、複雑であるほど、

強い力が必要であるほど、

器用さが求めらほど、

行為は難しくなっていくでしょう。

 

その行為の大変さは、脳卒中などによる後遺症があるほど、

顕著化することは言うまでもありません。

 

そこで、今回、紹介する研究は、フランスにおける脳卒中の罹患率と機能障害について調査した研究です。

文化の違いを考えることも必要かもしれませんが、対個人の問題に注目するのではなく、

”脳卒中によって、生活上、何に困難さを生じる確立が高いかを知る”ことに役立つのではないでしょうか。

 

■紹介論文■

Schnitzler A, et al. 2014.
Prevalence of Self-Reported Stroke and Disability in the French Adult Population: A Transversal Study.
PLoS ONE 9(12):e115375. doi:10.1371/journal.pone.0115375

 

この論文では、

脳卒中の罹患者のADLとして、

困難さが最も高い頻度で申告された行為は、「洗体」だったということです。

(脳卒中の既往がある方の30.6% / 脳卒中の既往がない方の3%)。

bath

 

この結果は、経験的に共感できる方が多いのではないでしょうか?

 

洗体含め、入浴は、体全体の動きが必要になり、

片手だけでは洗えない部分があることに加えて、

体力消費も激しい活動の1つとも考えられ、

機能障害の影響を大きく受ける行為なのでしょう。

 

ただ、洗体含め、入浴は

「一日の疲れを癒すようなリラックスできる行為」でもあると思います。

入浴を希望される方へ、社会資源や用具を駆使しながら

上手く提供していきたいと改めて思いました。

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