以前の記事2025年問題に対して
様々な大手の企業が医療-介護事業に参入している件に関して、少し紹介させて頂きました。
その中で私たちがどのような「強み」や「役割」を意識し、地域包括ケアの中でイニシアティブをとって行くかが重要、とお伝えしました。
しかし2025年に向けて
もっと大きな課題があります。
それは、「在宅医療、介護の働く人が足りない」という問題です。
これは少子高齢化の中で日本の人口バランスの中では、物理的に需要と供給がマッチせず、これから今より確実に深刻化していきます。
この問題、課題に対しての解決の糸口は以下の3つに集約されていくと思っています。
1.東アジア等の人口ボリューム多い国から外国人派遣をもっと積極的に受け入れ、従事者の増加を図る。
2.日本において地域医療、介護の処遇改善、及び職業や業界をブランディングし、国内の担い手を増やす。(特に資格を既に所有している、潜在看護師、介護士の復職)
3.介護ロボットの開発及び発展
「日本人か、アジア人か、ロボットか」
―というのが、今後の医療-介護分野のみならず
実は日本の全ての産業において影響してくる課題であると考えます。
今後はロボットには頼る必要性があるのか?!
近年、産学連携として大学とメーカーが介護ロボットを研究開発しているシーンが多くあります。
藤田保健衛生大学ではトヨタ自動車と産学連携し、リハ機器、及び介護ロボットを開発しているとのことです。
http://www.fujita-hu.ac.jp/~cfcire/case/index.html
リハビリテーションアプローチの質をあげるためのもの
そして介護人財不足の担い手になるもの、という視点での開発を実施しており今後の日本の課題解決の糸口となるものがありそうです。
トヨタ自動車、リハビリテーション用パートナーロボットの臨床研究モデルを開発
http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/2780592
さらに最近はソフトバンク社が開発したpepperくんは既に介護施設で活躍し始めているようであり、ニンニンペッパーというペッパーくんは、認知症ケア、服薬管理指導ができるようです。
認認介護時代を救え!ニンニンPepperが切り拓く認知症ケアの未来とは
http://ninchisho-online.com/archives/2189
また、最近は筑波大学発ベンチャー企業
サイバーダイン社(既に上場)の「ロボットスーツHAL®」も治療用だけでなく、介護支援用のパワードスーツをリリースしています。
厚生省もロボット開発を後押し!?
厚生労働省では
高齢者や障がい者の日常生活を手助けする “介護ロボット” 開発支援の拠点施設を2016年度から新設する方針を固めています。
また、国内の介護ロボット市場は15年度で23億円、20年度には349億円に急拡大するとの民間の試算もあります。
“ロボット”と聞くと何か無機質で冷たいものという印象をもたれる方もいるかもしれませんが、私は決してネガティブにはとらえておらず、今後の地域社会の発展や、日本の課題解決にはなくてはならない存在だと感じています。
現に介護施設に派遣されたPepperくんに対しての印象は「抵抗はない」「話して楽しかった」とほとんどの高齢者が答えたそうです。
「大変」だけど「変化」することが大事!
あらためて
この “超高齢化先進国” である日本の医療-介護人財不足に関する課題は、世界にも類を見ない課題ですが、この直面される先進的な課題に対しては、常に事実を客観的にとらえ課題解決する「視点力」が医療‐介護事業者にも、専門職にも必要となってきます。
そしてこの変化していく時代の中で、私たち個々に必要とされるたった一つ重要なスキルは、
「変化を進化としてとらえ、柔軟に対応していくこと」
と私は考えます。
あまりにも有名ですが
『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である。』というダーウィンの言葉もあります。
業界として大きな成長、進化をしていく必要があります。
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