ライターのさややです。
皆様は「在宅酸素療法」をご存知ですか?
さやや自身も今回初めて勉強した在宅酸素療法(「HOT」とも呼ばれています)。
在宅で酸素吸入ができることから
酸素吸入の必要性のためだけに入院している患者さんの退院が可能となったと聞きます。
しかも、1985年以降は医療保険適用の対象でもあるそうです。
第1回目の今回は
在宅酸素療法とはそもそも何かについてお伝えし
在宅酸素療法を安全に使用するにはどうしたらいいかについて調査したので
お伝えしたいと思います。
在宅酸素療法って何??
さややと同様、在宅酸素療法(HOT)って何?よくわからないよ!という方の為に、簡単にご説明します。
在宅酸素療法(HOT)とは
Home Oxygen Therapyの頭文字 をとって、HOT (ホット)と呼び、在宅酸素療法という意味です。
在宅酸素療法とは、病状は安定していますが、体の中に酸素を十分に取り込めないという患者様に対して、長期にわたりご自宅で酸素吸入をする治療法です。
この治療法は、家庭生活や職場への復帰が可能となり、生活の質 “Quality of Life”を高めるお手伝いをします。
出典:在宅酸素療法.com
HOTが必要になる患者さんは、主に肺や心臓に高度の機能障害をもっている方です。
HOTの目的は、体にとって必要な量の酸素を補充することです。
そもそも肺の働きは、体の中に酸素を取り込み、二酸化炭素をはき出すことです。しかし、肺に病気があると、酸素を十分に体の中に取り込むことができません。(中略)酸素が不足した状態が続くと、重要な臓器に負担がかかり、機能が低下します。心不全や脳卒中などの合併症が生じ、寿命が短くなります。我々が、普段吸っている空気の中の酸素濃度は約21%といわれています。肺に病気がある人では、これよりも濃い濃度の酸素を吸わないと体に必要な酸素をとりこむことができません。そのため、HOTが必要な患者さんでは、医師が決めた量の酸素を、主に鼻のチューブから吸入して必要分の酸素を補充します。HOTを行うことで、高度の肺疾患や心疾患を持っている患者さんでも、自宅での生活や社会生活を行うことができます。患者さんの息切れが改善し、生活の質( QOL: Quality of Life )が向上し、寿命が延びることが期待されます。
出典:KOMPAS
HOTは、酸素供給機器を家に置いて鼻チューブ(カニューラ)で酸素を吸入するも ので、酸素吸入が必要な患者さまが、病院のベッド上の生活から解放さ れて、酸素吸入をしながら自分の家で生活し、家事や散歩・買い物ある いは仕事までこなして、家族の一員、社会の一員としての役割をはたしながら充実した生活を送るための療法です。
出典:HOT入門
以上、つまり在宅酸素療法とは主に肺や心臓に高度の機能障害を持っている方の酸素吸入を手助けするもので、在宅酸素療法のおかげで、多くの方が病院医療中心の生活から地域医療中心の生活へと移っているようです。
他にも在宅酸素療法とは、筋・神経疾患、悪性腫瘍などのさまざまな疾患によって慢性の低酸素血症をきたした病態に対して、在宅で行われる治療法であるといいます。
在宅酸素療法については何となく理解ができましたが、在宅酸素療法を使用するにあたって、患者さんや家族が安全上注意しなくてはいけないことはあるのでしょうか。
出典:在宅酸素療法.com
安全に使用するために
在宅酸素療法において注意しなくてはいけない点は、以下の通りです。
酸素の投与量
医師が患者さんの症状を考えて処方するものであって、患者さんは酸素の投与量を自己判断で調節してはいけません。
火のそばに行かない
鼻カニュラに引火する可能性があります。酸素を吸った状態で火の近くに行くことはできません。
外来で診察を受ける
HOTを利用している患者さんは、少なくとも月に一回、外来で医師の診察を受ける必要があります。医師は診察の際に、HOTのトラブルが無いことを確認し、酸素の投与量が適切であることを確認します。
出典:KOMPAS
外来へ通う必要もあるのですね。
急性増悪時
患者さん・ご家族の方は、様子がおかしいと感じたときは、主治医の予約日まで受診を待つのではなく、訪問看護ステーションへ連絡する必要があります。
停電・災害時
停電時は酸素濃縮器は使えないので、速やかに酸素ボンベに切り替えます。懐中電灯を酸素ボンベの近くに常備しなくてはいけません。災害時に備えて機器の業者の連絡先や医療機関、避難場所などを一覧にしておくことや、業者によっては災害時に避難場所に酸素濃縮器が手配されることなどを覚えておきましょう。
出典:KOMPAS
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在宅酸素療法は
患者さんのQOL向上にも貢献しているのですね。
しかし、安全に使用し注意事項を守らないと、
命の危険にだって見舞われます。
在宅酸素療法に慣れてきてそれが生活の一部になると、
うっかり火に近づいてしまったり、
酸素の投与量を勝手に自分で変えてしまうものなのかもしれません。
気をつけないといけませんね!
参考文献:
「よくわかる在宅看護」(学研)
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