働く障がい者にとっての職業倫理とは

2017.2.5 キャリア
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さやや

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こんにちは!さややです。

 

障害者のさややは、就労継続支援A型(事業所)で働いているのですが

時々同僚と「職業倫理」のとらえ方でもめることがあります。

今回は、職業倫理とTPOについてお伝えします。

 

否定的に聞こえる方もおいでるかもしれませんが、

障害者の中には持病や障害の関係で意図せず職業倫理からはずれたり、TPOを守れない方が少なからずいらっしゃいます。

さややもそのひとりだと考えています。(笑)

 

決まった枠からはみだしがちな障害者の皆さんや

障がいを持った方と共に仕事をしている、上司、同僚、または支援者の方皆さんに読んでいただけたら幸いです。

 

 

*************

 

さて

「職業倫理」という言葉を改めて考えてみたいと思います。

「職業倫理」とは以下のような意味があるそうです。

 

「特定の職業に要請される倫理、または職業人に求められる倫理」のことをいいます。

ある職業に就いている個人や企業は、必ず自らの社会的な役割や責任を持っています。

その役割や責任を果たすために、自身の行動を律するための基準や規範を示すものが職業倫理です。

もっと噛み砕いていうと、どのような職業に就くとしても、必ず「やっていいこと」と「やってはいけないこと」があります。それらを、きちんと認識して行動することが職業倫理だといえます。

 

出典:キャリアガーデン 

 

 

(職業)倫理に背くとどうなるのでしょうか。

 

倫理については、具体的なイメージが難しいかと思います。 簡単に言えば、人間社会で生きていく中で守らなければならない決まり というように言えると思います。人は社会の中でしか生きることができ ませんから、そこには必ず人間関係が存在しています。倫理から外れて 好き勝手をしていたのでは良好な人間関係を保つことができません。お互いに配慮し合いながら社会をつくっていく必要があります。

出典: 職業倫理について学ぼう・考えよう

 

倫理を守ることによって、良好な人間関係が築けるということですね。

そして、職業によって多少の差異はあるかもしれませんが、その職業に就く際は守るべきルールがあり、自分を律する必要があります。

職業倫理とは、決まりであり、ひとりでは生きていけないビジネス社会の中で人間関係を良好にするために大切なものなのです。

 

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 意図せず「 職業倫理」に背いてしまう

 

障害者の中には、意図せず職業倫理に背いてしまう人が少なからずいます。

さやや自身もそうです。

 

かつて銀行で働いていたさややは

銀行の入っていたビルの廊下で自分の意志に反して泣き出してしまったことがありました。

お客さんが驚いて銀行の窓口に知らせに行き

後から支店長・副支店長よりさややが銀行の印象をたいそう悪くしたと叱られました。

 

もし、銀行の印象をよくするように努めることが銀行における職業倫理であるならば

さややの行動は職業倫理には逸脱しています。

 

これは一例ですが

障害者は健康状態によっては

本人が望んでいる・望んでいないにかかわらず

職業倫理を逸脱してしまう傾向にあるのではないでしょうか。

 

その時々に応じて、求められる言葉、態度、行動を選択する。

(TPOという言葉もありますね!)

 

障害者の中にはそういったことを苦手とする方もおいでるのではないかと思うのです。

 

 

TPOの意味は分かっても言葉・態度・行動に反映できない

 

さややの話を再びさせて頂くと

TPOをわきまえろ!という言葉の意味を、さややは理解できます。

その必要性も理解できます。

 

しかし実際にその場に応じてふさわしい言葉・態度・行動を選べるかというと

選べないことがあります。

 

はたから見たら、TPOという言葉を何回も教えられているのにさややが実行しようとしないので

 

さややは

「何回も同じことを繰り返し言われているのにやれない人」と映ることでしょう。

 

どれくらい社会において自分が悪い印象を人に与えているかは、さやや自身も感じているのです。

 

しかし、その場に応じてふさわしい言葉・態度・行動を選ぶということは、実は高度な脳の働きと、健全な価値観や感じ方、精神状態、背景などを必要としていて

さややをはじめとする障害者が乗り越えるべき課題だとさややは考えています。

 

関わる障害者がTPOをわきまえずに困り果てている上司や同僚、支援者の方もおいでるかもしれませんが

 

・一部の障害者はTPOという言葉だけ教えても、まっとうな判断は不可能であること

・「行動」や「習慣」に落とし込むのが本当に大変なこと

 

をご理解いただけたら幸いです。

 

 

 

健全な価値観や感じ方、精神状態、背景などがあってこそ

初めてふさわしい言葉・態度・行動が選べるのだと知って頂き

長い目で見守って頂きたいと、いち当事者であるさややは考えています。

 

 

また障害者の側も

「自分は病気だから、その場に応じた適切な判断はできなくてもよい」などと言わず

自分の判断に対して、どこか客観的に眺めながら、周囲の判断や意見を求める姿勢があるとよいのではないでしょうか。

 

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