障がい者が大手企業で働いて学んだ3つのこと

2015.12.11 いい話
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さやや

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精神障害者の私が大手企業で働くことができたのは奇跡のような出来事でした。

長続きはしませんでしたし、苦悩も多かったし、トラウマもあります。

しかし、ここで学んだことは、障害者施設で働くようになってからも、生き続けています。

大手企業で学んだ、障害者が働く秘訣を書こうと思います。

企業で働く_1

 勤務態度のムラと戦う

私は精神障害者でしたので、勤務態度に非常にムラがあるタイプでした。

どうしても悲しいとき、つらいとき、しんどいときがあって、そのときは、はたから見てわかるくらい、仕事のクオリティが落ちました。

字が汚くなることに始まり、簡単なルールが守れなくなったり、仕事が雑になりました。しかし、これ以上周囲が怖く感じることはないのではないでしょうか。

簡単な仕事から難しい仕事までいろいろありますが、安定的・継続的に一定の成果を残すことが信頼への近道です。

障害者でなくても、気分しだいでやってくれたりやらないでいる人がいたら、皆さんも不安になりますよね。

目が離せませんよね。

仕事を任せようと思いますか?これが障害者が働く際に一番大事なこととなってきます。

 

人間性・・・謙虚と感謝

障害者が職場にいると、周囲は緊張します。

特に地位のある人は、自分だけでなく部下の仕事に責任感を持って仕事をされています。

ただでさえ不安定で雑な仕事になりがちな障害者が一緒にいると、それはそれは疲れるに違いありません。

そんなとき、障害者が考えなくてはいけないのは、「謙虚さ」と「感謝の念」です。

職場の人の悪口を言うなどもっての他です。

人間関係が嫌で、私もどれだけ涙をこぼしたかわかりません。障害者は職場では珍しい存在でよく孤立します。

愚痴も言いたくなるでしょう。

しかし、いつも愚痴と悪口のオンパレードはどうかと思います。皆さんの協力があって、障害者が働けることを忘れてはいけません。

企業で働く_2

 社会性・・・組織や集団のルール

社会性を具体的に説明するのは非常に難しいですが、例えば家では使わないような敬語を使うことも社会性だし、TPOを考えることも社会性だし、品行方正な振る舞いをするのも社会性です。

口ごたえばかりせずぐっと我慢して相手の話を聞くのも社会性です。

人が集まって組織が存在します。

企業で働くということは自分ひとりでいるときには取らないような行動をしなくてはなりません。

分別や判断力とも言えるでしょう。

これらの力がある障害者とない障害者では、周囲の安心感に雲泥の差があります。

健常者が障害者に分別や判断を一挙一動教えるのは大変な手間です。

教えられる方もつらくなるでしょう。

家庭で培ったり、社会経験から学ぶ人もいますが、社会性のある障害者と社会性のない障害者では、仕事だけでなく人間関係も変わってくるでしょう。

企業で働く_3

 

さいごに

私には忘れることができない上司の言葉があります。

「仕事ができたら、障害者であろうとなかろうと関係なく働くことができる」というものです。

皆さんはこれを聞いて厳しいと感じますか?

つらいと感じますか?

私はこれを聞いたとき、「私にいい仕事ができるかな」とプレッシャーを感じた反面、すごくフェアで公平な上司だと思ったのを覚えています。

障害者だからって、はじめから無理だと決めつけず、しかも障害者だということを仕事次第では忘れてくれるというのです。

「結果を出す」という言葉はよく耳にします。

プレッシャーを伴うものなので避けがちな障害者もいるのではないでしょか。

しかし、私は障害者だからこそ結果を出さなくてはならないということを学びました。

結果を出すことは厳しいですが自分のためでもあります。人は失敗すると失敗癖がつき、失敗体質になるそうです。

自信とも関係しています。失敗すると自信がなくなって、次もまた失敗するというのです。

負の循環です。

障害者は、障害者だからこそ、自信をこれ以上なくしてはいけないのです。

適度に休みながら、必死でいいパフォーマンスをすることが、最終的には人から評価を受け、人間関係を良好にし、自信となって、自分のプラスになるのです。

障害者の皆さんには、努力をして欲しいし、また障害者と関わる皆さんには、障害者が自信を持てるように指導をして頂きたいと願う次第です。

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